2007年09月26日更新

#162 「2大貫禄女優『幸せのレシピ』、『クローズド・ノート』」

■『幸せのレシピ

驚いた。

キャサリン・ゼタ=ジョーンズがまだ38歳だったという事実に驚いた。
(1969年9月25日生)

伊藤Pが本作を見た時は37歳だ。


「めざましテレビ」で来日記者会見の模様をオンエアしており、キャサリンの名前の横に(37)とクレジットされていて、最初誤植だと思ったほどだ。

37歳にしてこの貫禄はなんなんだ。


旦那はオスカー俳優にして、セックス依存症(だった)マイケル・ダグラス。

そんな依存症は私に任せなさい!!

って、マイケルだけじゃなくて、マイケルの“息子”と“その息子”もしっかり受け止めて2児の母。


そして自身も妊娠中にも関わらず、ハイヒール履いて、歌って踊った『シカゴ』でオスカーをゲット。

そりゃ、公私共に自信もついて貫禄でますわなぁ。


そんな肝っ玉かあちゃんのキャサリンの新作は『幸せのレシピ』。

ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイクだ。


仕事は完璧、自信過剰、恋愛なんていらんわい!!

という、美人だけど見るからに扱いにくそうな女性シェフが、ひょんなことから姪っ子を引き取り、慣れない子育てをする羽目に。


更に厨房には自分とはそりの合わない男性スタッフが現れいちいち癇に障る。

突然の環境の変化に戸惑い、苛立ちながらもやがて本当の幸せを知る。


オリジナルとは中盤以降話の展開が大幅に違い、まぁ、ぶっちゃけハリウッドらしい予定調和なお話だ。

で、キャサリンは『シカゴ』のノシ上がるためにはなんでもやるしたたか女以降、
例え『ターミナル』で普通の女性を演じようとも、


・『ディボース・ショウ』では巨額の離婚慰謝料を目論む富豪の妻
 →マイケル・ダグラスとの結婚の条件に離婚時の慰謝料が盛り込まれていた

・『レジェンド・オブ・ゾロ』ではバンデラスを尻に敷く女
 →まぁ、実生活でもそうですな。。。


というように、

「今回の役であなたと似ている部分はありますか?」って聞けば、「全部素だから楽だったわ」という回答が返ってくるような役どころが印象に残ってしまう。


『幸せのレシピ』も先述の通り、つんけんした高飛車女。

ところが、アーロン・エッカート演じる男性に惹かれ、弱みを見せ甘えたりする。


そんなキャサリンをあまり見たことがないので、新鮮だったかな。


来日記者会見では今回の役柄に対して「共感する部分が多い」と言っていた。

まさか実生活のキャサリン、ツンデレ(死語)じゃねーよな?


■『クローズド・ノート

大人の貫禄を見せ付けるキャサリンに対して、日本の対抗馬といえば、弱冠21歳にして堂々たる態度を貫く沢尻エリカだろう。

周知の事実と化した沢尻エリカの女王様ぶり。


それがまだ露見する以前、伊藤Pは『シュガー&スパイス 風味絶佳』でインタビューしたことがある。

開始直後、伊藤Pが「よろしくお願いします」とお決まりの挨拶をすると、目線を合わせない無表情のまま「ヨロシク」と返ってきた。


その後、質問にはある程度キチンと答えてくれたけどタメ語のオンパレード。

当時は女王様情報皆無だったので、正直面食らいました。

取材後も彼女の傲岸不遜な話を至るところで耳にした。


それを踏まえた上で『天使の卵』、『手紙』等の“純”な役柄を見て、実際の態度との乖離に「う〜ん、信じられん」と首を捻るのでした。


そして、『クローズド・ノート』である。

引越し先の部屋で見つけた一冊の日記。

前に住んでいた女性が書いた日記に励まされる形で、片思いを成就させようと健気に頑張る女子大生を演じている。


日記にパワーボール(鶉の卵入りミートボール)を彼のために作ったと書いてあれば、

自分もパワーボールを作って片思いの彼の家を訪ねるのである。


メイクはかつてのグラビア時代を彷彿とさせる清純な感じで、愛らしく可愛い。

当然、いつもの葛藤に苛まれる。


映画を見ながらこんな心の葛藤を味わわせてくれる女優は未だかつていない。


そして、「堂本兄弟」出演時に沢尻本人が絶対に言わない発言ナンバー1に挙げていた本作のキメとなるセリフ、

「わたしじゃ駄目ですか?」

である。


「ダッ、駄目じゃないよ!!!!!」

葛藤メーターは完全に片方に振り切った。



沢尻エリカはまさに女優だ。

こんな稀有な女優はおらん。


色々と論議を呼んでいるけど、やっぱり気になるし、

今後も気にしちゃう女優さんです。

※動画
『幸せのレシピ』キャサリン・ゼタ=ジョーンズ 来日記者会見動画
『クローズド・ノート』沢尻エリカ インタビュー動画

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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