2010年08月12日更新

#506 『ベスト・キッド』


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『ベスト・キッド』

8/14より新宿ピカデリーほか全国にて
配給会社:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント




ラルフ・マッチオ、ノリユキ・パット・モリタ主演の『ベスト・キッド』(84)が、
ウィル・スミスの息子ジェイダン・スミス、ジャッキー・チェンによって
リメイクされると聞いたとき、結構、ショックだった。


何がショックって、小学生の時に見て多大なる影響を受けた『ベスト・キッド』が、
リメイクされることはもちろんだが、
ミヤギの役をジャッキーがやることにショックを受けた。


自分がほぼリアルタイムで接した作品がリメイクされると、正直、歳を感じる。
「えっ、ついこの前では?」って。
(これは青春時代に聴いていたアルバムのデジタルリマスター盤が
 発売される時の感情に似ている)


更に『ベスト・キッド』が公開された頃は、まさにジャッキー全盛期だ。
いつまで経ってもヒーローとして君臨し続けてきたジャッキー。


ベスト・キッド


流石に若い頃のキレはないが、未だに現役アクションスターとして頑張っている。
「まだまだ!」って、思いたいのに、「ミヤギかい!ミヤギは爺さんじゃないか!!」
なんだかトドメを刺された気分。


今から25年前、『ベスト・キッド』を見た時に、
まさかジャッキーが後にミヤギと同じ役を演じるなんて夢にも思ってなかったからね。


さて、オリジナルですが、舞台はアメリカで、
ニュージャージーからカリフォルニアに引越して来たばかりの高校生ダニエルが主人公。


ダニエルは極悪空手道場コブラ会の生徒に目をつけられボコボコにされてしまう。
そんな彼を助けたのは、パッ見、地味な東洋人ミヤギだった。


ダニエルはミヤギからユニークな空手の教えを受け、
空手大会に出場し打倒コブラ会を狙う。


単なる空手映画ではなく、
師弟愛を超えた友情、恋物語、ダニエルの成長、
そしてそこに本来の空手の在り方、東洋的な哲学や教えをブレンドした青春映画だ。


ベスト・キッド


リメイク版は、舞台が中国、主人公の少年ドレの年齢が12歳だったり、
ドレが学ぶのは空手ではなくカンフーだったりと、
細かい設定の変更は見られるが、基本的なストーリーラインはほぼ一緒。


でも、主人公の年齢を下げたことによって、
師弟を超えた親子愛的な部分がより強調されている。


また、、万里の長城、紫禁城、武当山といった世界遺産で撮影を行ったことにより、
スケール感もアップしている。


そして、ダレを演じたジェイデン・スミスが本当に良く頑張った。
多感な少年の戸惑いや不安、恋愛感情、
師匠ハンと出会ったことによって芽生える今までになかった意識、
それら様々な感情を巧みに演じているうえに、カンフー・アクションだ。


最初は何も出来なかったダレが、段々とカンフーを修得していく姿に興奮した。


何故ならば、“ダレの成長=ジェイデンの成長”だからだ。


ベスト・キッド


うらぶれながらも、カンフーの達人であるハン役のジャッキーも良い。
アクションだけでなく、演技も認めて欲しいと常に言っていたジャッキー。
無理にシリアス路線に走らない今回のような役どころの方が、しっくりくる。


ジャッキーをアクション・スターとしてしか見たことがなかった人たちは、
その違いに多少驚きかもしれないけど、
最終的には演技派ジャッキーを受け入れてくれるでしょう。
良い意味でこんなジャッキー見たことないってね。


そんなジャッキー演じるハンからカンフーの教えを受けたジェイデン扮するダレ。
段々と上達し、スムーズな動きを修得していくんだが、
その動きは長年ジャッキーを追いかけて来た者にとって、
涙なくしては見られないものだった。


ベスト・キッド


アクション指導がジャッキー・スタント・チームなだけあって、
ジャッキーが過去の作品で見せた動きなのだよ。


特にカンフーを教えると言う点で、
逆にジャッキー演じる主人公がカンフーの教えを受けた
『ドランクモンキー 酔拳』(78)、『スネーキーモンキー 蛇拳』(76)といった初期ジャッキー作品が、
否応なしに思い出される。


また世話好きなジャッキーが、
ジェイデンに直接カンフーの指導やアドバイスをしたのは明白。


ジェイデンとジャッキー、ダレとハンがオーバーラップするし、
ジェイデンの姿と過去のジャッキーの姿がオーバーラップする。


オリジナルの精神を継承し、リスペクトするだけでなく、
ジャッキーにもリスペクトしている。


粋です。


エンドロールに映し出される撮影風景を収めた写真がまた良いんだよ〜。


ベスト・キッド


プロデューサーのウィル・スミスに一言言いたいよ。


貴方が今まで映画界に残してきた輝かしい経歴の中でも、
今回がベストっす!


最初は親バカ企画だったらしいけど、
素晴らしい仕事をしてくれました。ありがとう。


ジャッキーのハリウッド映画はどれもあまり好きじゃなかったけど、
『ベスト・キッド』は別だ。


ハリウッドに限らず、全てのジャッキー出演作の中でもかなり上位に食い込む。


いやー、本当に良くてさ。
今は予告編を見ただけでウルウルしちゃうし、
飲み屋で友達にこの作品の話をしているうちに、
思い出して泣けてきちゃったりと、大分やられましたなぁ〜。


とまぁ、ジャッキーへの思い入れたっぷりに語ってしまいましたが、
別にジャッキーがどうとか、オリジナルがどうとかなくても、
十分に楽しめる作品です。


ベスト・キッド

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「ベスト・キッド 」★★★★オススメ ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン 出演 ハラルド・ズワルト 監督、140分 、2010年8月14日公開、20... [詳しくはこちら]

コメント (1)

ぶちょ:

待ってましたよ!

「ベストキッド」に対しての伊藤Pの感想を(^O^)


なんかいい感じっぽいですね〜。
楽しみです♪

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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