マーキー・インコーポレイティドビクター
定価：4,800円
遂にデフ・レパードのフルレンスのライブアルバムの登場だ!
ということで、新譜のレビューなんだけど、
日本盤が発売されたのは7月20日。
もう発売から１ヶ月ですよ・・・
今更感、バリバリですが、遅くなったのにはいろいろと訳がありまして・・・
1.書く時間がなかった。
2.アマゾンで購入し、届くのが遅かった。
3.収録曲が25曲もあった。
4.ライブ盤ということで、既製曲が多かった。
5.2008年に書いた来日公演と曲が大分被っていた。
などなどが挙げられますが、
一番の理由は、愛を込めてちゃんと書きたかったから。
ということで、やっとこさUPに漕ぎ着けました。
以下、かなり長いのですが、
デフ・レパードのライブアルバム『ミラーボール』のレビューです。
デフ・レパードは、スタジオ作業に懲りまくるという印象が強いかもしれませんが、
ライブバンドとしても高い評価を得ている。
にも関わらず、30年以上のキャリアにおいて、
一枚もちゃんとしたライブアルバムを出していなかった。
『ヒステリア』のエクステンド盤、ベスト版「Vault」のボーナスライブCD、
『スラング』に同梱されたアコースティックライブCD、
『炎のターゲット』、『ヒステリア』、
『アドレナライズ』のデラックスエディションに収録されていたライブ。
その他、各シングルのボーナストラックなど、
ライブ音源を数多くリリースしてはいるが、
正規のライブアルバムは出していなかった。
バンドのライブ音源を聴くためには、上記のライブ音源をまとめるか、
音の良くないブートレッグしかなかった。
その煩わしさを全て解消してくれるのが、今回の『ミラーボール』だ。
ライブ音源は、全25曲（うちスタジオ音源4曲）、
2枚組というボリュームに、高音質。
更に「Limited Edition」には、DVDまで付いちゃっている。
たまりませんねぇ。
そんなファン垂涎のライブアルバムは、
前作の『ソングス・フロム・ザ・スパークル・ラウンジ』リリース後に行われたツアーで
録音された音源のベストテイクが収録されている。
記念すべき初ライブアルバムのオープニングを飾るのは、
1983年発表の『炎のターゲット』の一曲目「Rock! Rock! (Till You Drop) 」。
前回のジャパンツアーは「Rocket」から、その前が「Ring of Fire」から始まったように、
デフ・レパードは、ライブの一曲が読めない。
ライブは最初の掴みが大切なわけで、
オープニングの曲をコロコロ変えられるぐらいインパクトのある楽曲を
このバンドはたくさん持っているということの証だ。
で、「Rock! Rock! (Till You Drop)」を聴くに、
右のチャンネルがフィル・コリン、左がヴィヴィアン・キャンベルだ。
そして、まず感じたのがリック・アレンのドラムの素晴らしさ。
本当に片腕なのか？って思うぐらい安定感がある。
決して“走らない”。
録音とミキシングの技術がもたらしたのかもしれないが、
スネアとバスドラの音も心地よい。
続いてこれも決して走ってはいけない曲「Rocket」。
かつてのライブだと中盤で演奏され、
レッド・ツェッペリンの「Whole Lotta Love」風の展開を繰り広げ、
長くなるんだが(所有しているブートだと11分弱もある)、
ここは抑えに抑えて4分台に。
2008年のジャパンツアーもショートバージョンだったので驚きはしないが、
ライブの曲順に合わせてアレンジをがらりと変えてしまうのも、
このバンドの懐の深さだ。
次の「Animal」に続いて、「C'Mon C'Mon」。
『ソングス・フロム・ザ・スパークル・ラウンジ』収録でツアー初登場にも関わらず、
キャッチーな楽曲なので、大いに盛り上がる。
そして、同じくライブ栄えする「Make Love Like A Man」へと流れていく構成は、
なかなかグッドだ。
短いけどワウを使ったヴィヴィアンのギターソロはらしくてカッコイイし、
ブリッジ部分のフィルのボーカルも聴きどころ。
ラストのジョー・エリオットの独り舞台は、
もはやデフ・レパードのライブで見慣れた光景だ。
アップテンポに盛り上げた後は、
「炎のターゲット」からミディアムテンポの「Too Late For Love」と「Foolin」。
最近のライブで、この二曲が揃って演奏されることはあまりないので、
同時収録はありがたい。
（2曲ともセットリストから外されるケースもある）
「Too Late For Love」の中盤の展開は何度聴いてもカッチョいい。
今は亡きスティーヴ・クラークらしい構成だ。
懐かしさに浸っていると次は、『ソングス・フロム・ザ・スパークル・ラウンジ』から「Nine Lives」。
どっかで聴いたことがあるようなフレーズと構成。
ザッツ・デフ・レパード。
マンネリだが、いいんです。
これが好きなんです。
見に行った来日公演ではセットリストから外された曲なので、
ライブ演奏が聴けるのは嬉しい限り。
続いて、全米��1の名バラード「Love Bites」。
スタジオ盤はこれでもかってぐらいオーバーダビングが施されており、
ライブで完全なる再現は不可能。
ライブではどのフレーズを拾って演奏しているのかが、気になるところなんだが、
なんといってもスタジオ盤にはないラストのギターソロが鳥肌。
別にテクニカルな凄いフレーズ弾いるわけではないのだが・・・。
で、この「Love Bites」ですが、前回のジャパンツアーの1日目では演奏されていない。
更に2002年の来日公演でもセットリストから外されている。
この曲、全米��1ですよ！！
普通だったら絶対に外さないでしょう。
Mr.Bigが「To Be With You」を、
エクストリームが「More Than Words」をライブでやらなかったらどうします！？
無事、収録されて、ホッとしております。
そんな感動的な名曲の次は、カバーアルバム『Yeah!〜イェーイ!』から「Rock ON」。
オリジナルのデヴィッド・エセックスには申し訳ないが、この曲はあまり好かん。
イントロのリック・サーヴェジのベースもあんまり面白くないし、
単調だし、（個人的に）盛り上がらん。
前回の来日公演では行かなかった1日目に演奏され、行った2日目にはやらなかった。
良かったよ。行ったのが2日目で。
この曲をやるなら別の曲を演奏して欲しい。
ここまでが、Disc1。
既に大分長いので、一旦、ここで切ろうと思います。
Disc2に続く
2011年08月19日更新
Def Leppard 「MIRRORBALL」Disc1
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プロフィール
伊藤一之＜♂＞
2000年、スカパー！の映画情報専門チャンネル「カミングスーンＴＶ」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。
本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すＴ-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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