2011年09月05日更新

#613 『グリーン・ランタン』


グリーン・ランタン

『グリーン・ランタン』


9/10より丸の内ピカデリーほか全国にて
配給会社:ワーナー・ブラザース映画
(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. TM&(C)DC COMICS.




アメリカン・コミックスの老舗DCコミックのキャラクターを主人公にしたヒーロー映画。


またアメコミの映画化ですか・・・。


と言いたくなる気がしなくもないが、
基本的にヒーロー映画は好きなのでウェルカム。


でも、「グリーン・ランタン」ってなに?


そうなんですよねぇ。
知名度がかなり低いんですよ。


実は、アメコミにそこまで詳しくなくて、
ちょっと前までは、スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、ハルクといった
有名どころしか知らなかった。


2011年に映画化された『マイティ・ソー』、
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』はもちろんのこと、
『アイアンマン』でさえ、「へぇー、こんなキャラクターいたんだぁ」って、
映画化された時に初めて知った。


自分の知識の無さと世間一般の認知度はイコールではないけど、
多分、「グリーン・ランタンって何かわかる?」って聞いてみたら、
恐らく多くの人が、「わからない」、もしくは「緑色に光るランタン?」って答えると思う。


他のアメコミキャラクターと比べると、圧倒的に知られていない。


グリーン・ランタン


で、その「グリーン・ランタン」ってのは何ぞや?という話ですが、
「グリーン・ランタン」とは、宇宙の平和を守る者たちの総称。


資料によると、
「数億年前、不死身な種族である<ガーディアン>が、
 銀河系のさまざまな星から勇者を集めて作り上げた宇宙警察機構」
だそうです。


「グリーン・ランタン」は、宇宙最強の武器<パワーリング>によって選ばれ、
その勇者の資格は、恐怖を克服できること。


だからいままで地球人から「グリーン・ランタン」になれる者はいなかった。


人間、誰だって「恐怖心」を持っていますからねぇ。


しかしながら、無人の星に幽閉されていた「グリーン・ランタン」の最大の敵パララックスが蘇り、
宇宙存続の危機が訪れとき、パワーリングが選んだ新たな戦士は、地球人のハル・ジョーダンだった。


しかもハルは、腕は良いが自信過剰ですぐに調子乗るパイロット。
ノリも軽く、オリラジの藤森級とは言わないが、そこそこチャラ男だ。


そんなダメ人間が、「グリーン・ランタン」に選ばれる冗談みたいなお話です。
(ヤベェ、オヤジギャグ・・・)


当然のごとく、ハルは「グリーン・ランタン」に選ばれたことに戸惑うが、
やがて戦士としての自覚を持ち、地球のため、宇宙のために立ち上がる。


欠点がありトラウマを抱えた主人公=共感を持たせる。


やる気がない→正義に目覚める。


弱い→強くなる。


自分のためではなく、守るべきもののために戦う。


あれ?
これって『カンフー・パンダ』じゃねぇの?


なんだか、「グリーン・ランタン」だの、「パワーリング」だの、
「パララックス」だの入り口狭くしているけど、
実はとてもシンプルなお話だ。


そして、良くある話しだからこそ、細かいところが楽しめるのだ。


まず、何が楽しいって、
「グリーン・ランタン」に登場するキャラたちの容姿がステキだ。


その最高峰はハルの服装とマスクでしょう。
激ウケです。


どう考えても、ダサい・・・。


グリーン・ランタン


マスクに至っては、顔をほとんど隠していないため、
知人が見たら正体丸わかり。


「グリーン・ランタン」のトップであるシネストロもなかなかだ。


鉄腕アトムの角をとったような髪型、
ミスター・スポックのような耳、
ヘル・ボーイのような赤い顔、
ドン・コルレオーネのような口ヒゲ。


完全ミクスチャーだ。


着ている服はもちろん緑。


赤と緑のエクスタシー(『天と地と』のキャッチコピーは黒だったか?)


グリーン・ランタン


面白いのは「グリーン・ランタン」メンバーだけじゃない。


上院議員の父からいつも小馬鹿にされ、
鬱屈した人格を形成してしまったヘクター・ハモンド博士も、
終盤良い味を出してくれる。


そんなユニークなキャラクターを演じる役者が、かなり豪華。


主役のハル・ジョーダン役は、ライアン・レイノルズ。


顔立ちはベン・アフレックとやや被るが、
男前だし、アメリカでは絶大な人気を誇っている。


でもここ日本では「グリーン・ランタン」と同じぐらい、
知名度がないような気がします・・・


スカーレット・ヨハンソンの元旦那でっせ。


それはさておき、
ハルは、最初、軽薄であんまり共感できる感じではないが、
次第に感情移入できるように上手く演じている。


ヘクター・ハモンドを演じたピーター・サースガードは、キモくて良い。
シネストロ役のマーク・ストロングに至っては、最後までマークだってわからなかったよ。


判別不能といえば、女博士を演じたアンジェラ・バセットも。
あまりに巨漢になっていて・・・。
しかしながら、その散り際はナイスです。


この他、ヘクター・ハモンドの父役として、ティム・ロビンスが出演。


演技派が揃った豪華な映画だ。


ゴージャストいえば、ヒロインのキャロル・フェリス役のブレイク・ライブリーがイイッス。
もっとビッチな露出の多い服を着て欲しかったガンス。


グリーン・ランタン


ヘンチクリンなキャラクター(と衣装)が、あまた出てくるので、
一歩間違えるとB級になってしまうところだが、
限りなくB級に近いA級に仕上がっているのは、マーティン・キャンベル監督の職人技のお陰か?


メチャクチャ面白いかというとそうでもないが、
エンターテイメント作品として、頭空っぽにして楽しめる映画です。


個人的にはブレイク・ライブリーが出ているだけで、
ポイントアップでした。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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