2011年09月15日更新

#616 『世界侵略:ロサンゼルス決戦』


世界侵略:ロサンゼルス決戦

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』

9/17より丸の内ピカデリーほか全国にて
配給会社:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント




突如、地球に侵略してきたエイリアンと人類の戦いを描いたSFアクション。


宇宙人侵略ものは数多あるけど、
この映画の特徴は、敵がエイリアンの戦争映画であり、
しかも市街地でエイリアンたちとアメリカ兵たちが、至近距離で銃撃戦を繰り広げることだ。


『エイリアン2』の舞台を地球にして、
『ハートロッカー』『グリーン・ゾーン』のアクションテイストを入れた感じ。


アーロン・エッカード扮するナンツ2等軍曹たちは、
逃げ遅れて警察署に取り残されてしまった民間人の救出へと向かうんだが、
エイリアンはなかなか姿を現さない。


エイリアンにどれだけの知能と攻撃力があるのか、観客もわからない。
臨場感のある手持ちカメラでの撮影が効果的で、最初の方はなかなかスリリングだ。


しかしながら、やがてエイリアンが姿を現し、
銃撃戦を繰り広げ、大体の能力がわかるにつれ、緊迫感はやや薄れてしまう。


これは未知なる物の未知ではなくなったためで、
どんなエイリアンものでも多かれ少なかれ直面する問題だ。


では、スリルのある展開を持続するためにはどうしたら良いかというと、
エイリアンの能力を活かしながら、ドラマを積み上げていくこと。


『エイリアン2』とかは、それがとてつもなく上手い。


世界侵略:ロサンゼルス決戦


『世界侵略:ロサンゼルス決戦』は、民間人を救出して、
空爆開始時間までに基地に帰還することが物語の柱だ。


その間、ナンツ2等軍曹と部下との確執や、
民間人との交流などドラマはあるんだが、
警察署での戦いや、戻るまでの道すがらでの戦いなど、
どちらかといえば戦闘シーンの積み重ねの方に重きが置かれている。


だったら、その戦闘シーンをスリリングに見せればい良いのだが、
銃撃戦の際、どこから誰がどこに撃っているのか、
エイリアンとの距離がどのぐらい離れているのかが分からない。


これはアクション演出にとって致命的であり、
スリル低減の大きな原因になってしまっている。


世界侵略:ロサンゼルス決戦


また、クライマックス直前のある、
某所への侵入、そして脱出までの一連の流れが、あまりにもあっさりし過ぎている。


ここは、ジェームズ・キャメロンみたいにじっくり、ネチネチと描いて欲しかった。


といった感じで、スリルと要所要所の盛り上が欠けているんだが、
それでもヒロイックな自己犠牲、兵士間の反発心と和解、そして結束、
親子愛と、この手の作品に必要な要素はみんな入っている。


ビジュアルも素晴らしい。
破壊されたロサンゼルスの街並みとかどうやって撮っているんだろう?って。
セットなのか、CGなのか、マットペイントなのか判別出来ない。


でも、その破壊された街というのは、
今の日本人にとっては、少々見るが辛いのです・・・。


世界侵略:ロサンゼルス決戦


因みにVFXを担当したハイドラックスは、
『スカイラン−征服−』の監督であるグレッグ&コリン・ストラウス兄弟が設立した会社。


VFXの制作会社が一緒、似たような題材、公開時期が近かった。


ということで、『世界侵略:ロサンゼルス決戦』と『スカイライン−征服−』は、
実はちょっとすったもんだがあったりするんですが、
流石は、ハイドラックス、エイリアンものには慣れていて、
『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のエイリアン、宇宙船のデザインや動きは悪くない。


あと、出演者はアーロン・エッカート以外、誰が出ているのか知らないで見たんだけど、
ミシェル・ロドリゲス、ブリジット・モイナハン、マイケル・ペーニャなど、
意外と豪華な役者が顔を揃えていた。


世界侵略:ロサンゼルス決戦


ミシェル・ロドリゲスやっぱりいいですね。
軍用ヘルメットが最も似合う女優さんです。


ミシェルお得意のタンクトップ姿がないのとアクションシーンの演出に不満が残るものの、
エイリアン侵略ものと戦争映画がうまく融合された作品で、
スケール感もあるし、2時間ガッツリ楽しめるとは思います。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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