「荻窪PART3 明治天皇荻窪御小休所」の続き。
小休所から南方面に住宅街を歩くこと数分で、「大田黒公園」に到着。
公園なのに立派な山門(正門)がありました。
この公園はフランスの作曲家クロード・ドビュッシーを日本に紹介したと言われる(諸説あり)
音楽評論家の大田黒元雄の屋敷跡で、昭和54年に大田黒元雄が、86歳でこの世を去った後、
杉並区が名造園家の伊藤邦衛を雇い、日本庭園として整備し、昭和56年に開園した。
山門(という表現は正しくないが)の抜けの風景がたまらない。
さっきの「明治天皇荻窪御小休所」の長屋門もそうだし、
この散策の前に行った駒込「吉祥寺」の山門とか、
どうも山門抜けのショットが好きなようだ。
脚フェチ、タンクトップフェチ、穴フェチだということは認識していたが、
これに山門抜けフェチが加わった。
山門をくぐり銀杏並木を突っ切ると、
ここが東京都杉並区であることを忘れてしまような光景が目の前に。
公園自体はそれほど広くないんだけど、手入れの行き届いた見事な日本庭園だった。
そして、何よりも静か。
たまに鳥のさえずりが聞こえる程度。
夜の静寂はちょっと怖いけど、日中の静寂って心地いい。
そして、井の頭公園の濁った池とは比較にならないとほど、透き通った池。
池の水面を見ると木が写っている。
植物には疎いので何の木だかわからないけど、
新緑の頃だったら、さぞかし美しいことでしょう。
池の日陰をよく見ると凍っていた。
ガキの頃住んでいた家の庭に小さな池があり、毎年冬になると氷が張った。
通学していた小学校の校庭にグリーンベルトと呼ばれる芝生と池があり、
ここも毎年冬になると氷が張った。
割って、ツルツルとすべる氷を手に持ち、氷を透かしてみたりした。
冬と言えば、薄氷と霜柱。
どちらもあまり目にすることが無くなったけど、
「大田黒公園」の池の氷が、ガキの頃の思い出を喚起させる。
池のほとりにある東屋へと向かい、そこからの眺望を堪能。
青空、巨木、三角屋根の建物、池、葉の落ちた木々、そして、残雪。
きっと季節によって表情を変えるのでしょう。
まさに四季をが作り出す風情。
遊具なんてない。
大人の公園です。
続いて、三角屋根の建物へ。
これは大田黒の邸宅だった建物で、現在は記念館になっている。
「ぶらり途中下車の旅」によると、
この記念館の中に大田黒元雄が愛用した100年前のピアノがあるはずだ。
そのピアノは、募金によって修復にあたっているという。
それほどクラシックとか興味はないんだけど、
有志者によって守られている著名な評論家の歴史あるビンテージピアノを見てみたい。
ということで、入口のある裏手に回ってみると・・・、
まさかの雪による閉鎖。
1週間前に降った雪が、こんなところに影響するとは思いもよらず。
諦めてそろそろお暇と思っていたら、記念館の裏手に小さな門扉が。
入ってみると桜の庭園だった。
この公園は本当に四季折々楽しめそうだ。
そして、園内には茶屋がある。
その中の壁に大田黒公園のポストカード用の写真が掲出されていた。
やはり季節ごとにかなり表情を変える公園だということがわかる。
長居したいところだけど、時間が限られているので、
歩きながら西荻窪へと向かうことに。
以降、「荻窪PART5 荻窪2丁目」に続く。