2016年01月19日更新

【掘り起し企画】仙台 2012 PART1

訳があってUPしなかったり、書かなかった過去の【散策記】がある。


今回はその一つ、2012年1月31日(火)と2月1日(水)に訪れた仙台について、
思い出す限り書いてみようと思う。


まずこの年に仙台へ行こうと思ったのには、いくつか理由があった。


1.5年ぶりに仙台在住の親戚と会いたかった。
2.前年3月11日に起きた東日本大震災の爪痕を見ておきたかった。
3.温泉に浸かりたかった。


主にこの3つだ。


朝8時台の新幹線に乗車し、仙台へと向かう。


朝食は東京駅にある「駅弁屋 祭」で購入した駅弁。


新潟の“まさかいくらなんでも寿司”。


IMGP2962_RRr.JPG


パッケージには、商品名の由来が書かれている。


す”
け”
に”
いくら


包装を取って、蓋を空けてみると、
その名に違わず、鱒、鮭、蟹、イクラをふんだんに使っていた。


IMGP2965_RRr.JPG


休暇の旅行ってことで、朝の8時だけど、
缶ビールをビュッシュと。


平日なので、車内は出張と思しきサリーマンが沢山いた。


多分、「朝からビール飲んでんじゃねぇよ!」って思われているんだろうな。


構わずグビッと飲んで、寿司を喰らう。


贅沢、贅沢。


舌鼓を打ちながら車窓の外を眺めると、富士山が見えた。


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富士山は仙台とは真逆の方向。
冬の朝、空気が澄んでいるとはいえ、
これほどくっきりと富士山が見えるとは意外だった。


ちょうどこの頃、富士山噴火説が話題になっていた。


東京駅から1時間半ほどで仙台に到着。


仙台駅で親戚のトモコおばさんとその娘のマキベェと落ち合う。


トモコおばさんは、小生の母方の親戚で、
小さい頃、春休みや冬休みになると、
名取市にある家に度々泊りで遊びに行った。


子供が3人いて、マキベェは末娘。


小生と年が近く、よく遊んだものだ。


マキベェが運転する車に乗り、
東北大学大学院 農業研究科・農学部へ行き、
ここで働いている3人兄弟の長女・クミちゃんと久々に再会。


急な訪問で、思いがけず会うことになったんだけど、
お土産をいろいろと頂いてしまった。


クミちゃんは仕事があるので、ものの数分で別れ、
その後、東日本大震災で甚大な被害を受けた港町・閖上へ。


震災後1年未満にも関わらず、
ここまで余りそれほど震災の影響は見受けられなかったんだけど、
仙台東部道路を越えた辺りから、様相が一変した。


ほとんどの家屋が、とこかしら破壊されており、
道にはひっくり返った車や船がそこかしこに。


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高速道路が、図らずも防波堤になったとは聞いていたが、
ほんの数メートルの差で、こうまで違うのか…。


さらに港の方へと行くと、舗装された道はボコボコとなり、
見渡す限り何もない光景が…。


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閖上には初めて来たので、震災前の光景を目にしたことはないが、
震災前の写真をネットで見てみると、この辺りには多くの建物があった。


津波の破壊力の凄まじさを思い知らされ、
閖上に着いてから降り出した雪が、切なさに拍車をかける。


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実は震災があった日、トモ子おばさんは、閖上の友人の家に行く予定だったが、
急用が出来たためキャンセルしたという。


その友人宅は津波に飲みこまれてしまった。


友人とは暫く連絡が取れなかったが、
幸い避難して難を逃れ、今(当時)は、仮設住宅暮らしをしているという。


あの日、友人宅へ行っていたら・・・。


結果的に行かなくて良かった訳だが、
友人は自宅を失い、多くの人たちが命を落としてしまった。


自分さえ助かったら良いわけがない。
トモコおばさんは、かなり複雑な心境のようだった。


震災の大きな爪痕を残す閖上から、松島へと向かう。


途中の光景。


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手前は瓦礫の山で、奥は防風林。


津波によってその多くがなぎ倒されてしまった。


2016年1月現在、少しずつではあるが、閖上地区は復興が進んでいるという。


しかしながら、以前の生活を営める状況ではなく、
まだまだ前途多難のようだ。


あの日からもうすぐ5年。
復興はそう簡単じゃないんだなぁ…。


さて、話を2012年1月末に戻そう。


日本三景・松島。


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松島を訪れたのは、約10年ぶり。


回数的には5度目ぐらいかな。


松島へ来たのは、ランチ目的。


トモコおばさんが、
ホテル海風土のレストラン「七海」を予約してくれていた。


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なぜか料理の写真が一枚もない。


豪勢な懐石料理を堪能しながら、
トモコおばさんたちとの会話を楽しんだ。


因みにホテル海風土は港沿いだが、
津波の被害がほとんど受けなかったそう。


そんなホテルの駐車場の横にあった山。


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これ、すべて牡蠣の殻。


さすが、日本屈指の牡蠣の産地。


これらの牡蠣の殻は、
どうやらこちらのカキ小屋から量産されているようだ。


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毎週土日祝のみ営業。
大人3000円、子供1500円で、50分間、焼き牡蠣食べ放題。


カキは大好きだけど、
元が取れるほど食べられるかなぁ…。


この後、酒屋「むとう屋」へ。
松島に来たら必ず立ち寄って地酒を買っている。


震災の時に松島も津波の被害に遭ったと聞き、
港に近い「むとう屋」は大丈夫なのか?と心配になった。


1階は津波にやられたそうだが、
無事営業をしていた。


地酒を数本購入し、松島を後にした。


途中に通った本塩釜駅の近く。


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低い塀が損壊しているが、これも津波の痕跡。


塩釜市もかなり津波の被害を受けており、
33名の方が亡くなっているのだが、
閖上みたいに更地にはなっておらず、建物もしっかりと建っていた。


松島も塩釜も入江になっているからかな?


この後、本日の宿泊先のニュー水戸屋がある秋保温泉まで、
雪の降る中、マキベェに送ってもらった。


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ニュー水戸屋は、日帰り温泉で何度か利用しているが、泊るのは初。


そこそこ高級ホテルなので、敷居が高いけど、
いつか泊ってみたいと思っていたので、念願達成!


温泉はに入り、美味しいお料理を頂きました。


部屋ではクミちゃんにもらった東北大学で生産しているビールを飲んだ。


IMGP3001_RRr.JPG


東北大学ヴァイツェン。


苦みの少ないさわやかな味わいの南ドイツ風ビール。
フルーツを思わせる独特の香りが特徴とのこと。


なかなかお見かけしない銘柄なんで、
じっくりと味わった後、就寝。


以降、「【掘り起し企画】仙台 2012 PART2」へと続く。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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