2017年03月28日更新

八幡山〜千歳台

2017年の年明け2日、千歳烏山に住んでいる親戚の家で新年会があった。


14時集合だったので、
その前に親戚の家から徒歩圏内の世田谷区立千歳温水プールで、
初泳ぎをすることにした。


公式サイトにはバス路線の交通アクセスしか乗っていないが、
バスは時間が読めないし、乗り慣れていないので避けたい。


電車+徒歩が良い。
調べたところ吉祥寺からは、京王線の八幡山駅が一番行き易そう。


千歳温水プールは、八幡山駅から1.4キロぐらいのところある。
毎朝通勤時に6.5キロぐらい歩いている身としては、1.4キロはご近所さん。
(四谷駅から竹橋経由で皇居を回って銀座のオフィスに出社)


ということで、八幡山駅で下車。


IMG_0613_RRr.JPG


世田谷区の町名に八幡山があるので、
世田谷区の駅かと思ったら、杉並区だった。


丁度、杉並区と世田谷区の区界。
杉並区内で不自然に突出しているところだ。


武蔵野市吉祥寺の自宅からちょっと歩いたら杉並区なので、
歩いて行くにはかなり遠い八幡山駅が、
杉並区ということに驚いた。


改めて東京都の地図を眺めてみた。
杉並区、広いね。


武蔵野市の倍以上あるんじゃないかな。


八幡山駅から細い道を南下すると、
すぐに通り沿いに廃アパート。


IMG_0611_RRr.JPG


駅から数分ではなく、数十歩の距離、
しかもここは杉並区と世田谷区の区界ですぜぇ。


にもかかわらず廃墟がある。


アパートの前には、廃車が放置。


IMG_0612_RRr.JPG


事故車?ってぐらい不自然に変形してしまっている。


きっとアパートのオーナーは既に他界し、
車の所有者も確信犯的にここに捨てていったのでしょう。


更に道を進むとまた廃アパート。


IMG_0614_RRr.JPG


23区の中でも、富裕層が多い世田谷区内の物件なのに…。


大丈夫なのか、日本は。


この道は、環八の抜け道のようで、
細い割に交通量の多い。


歩行者的には、車がウザイ道を引き続き歩いていると、
T字路にぶち当たり、そこにまた廃アパートが。


IMG_0615_RRr.JPG


都営八幡山アパート。


どうやら、この八幡山アパートの建替えを機に、
世田谷区はこの界隈の再開発を検討しているようだ。


人間と一緒で建物も老朽化を避けることは出来ない。
建替えとかは仕方がないと思う。
<br>
ここに住んでいた人たちは、
住んでいた住居がなくなることに対して、
どのような思いを抱くのだろうか。


20年ぐらい前に自宅を建て直した時、
祖母がすごく寂しそうな顔をしていた。


旧家は築年数が相当経っており、大分くたびれていたので、
家が新しくなることに喜びを感じていたんだが、
今思えば、祖母は長年住み慣れた家が無くなるのが、
寂しかったのでしょう。


そんなことを思い出す。


一旦、環八を右手にかすめつつ、緑道へ。


IMG_0616_RRr.JPG


緑道は十中八九、かつて川。


googleの「昔の川」で調べたら案の定、ここにかつて烏山川が流れていた。


烏山川は、氾濫することもあったようで、
昭和期後半に暗渠化が進んだ。


緑道を進むと、かつて古の人々がここを棲家にしていたことを教えてくれた。


IMG_0618_RRr.JPG


八幡山遺跡。


縄文時代にこの地に集落があった。


そのまま緑道を歩くと親水公園。


IMG_0619_RRr.JPG


じゃぶじゃぶ公園という名称。
夏場は水が流れ、水遊びをする親子で賑わうのでしょう。


水路沿いに手押しポンプを発見。


IMG_0621_RRr.JPG


ボディに刻まれた「SUN TIGER」で検索すると、
手押しポンプの情報がすぐにヒットするが、
「SUN TIGER」がブランド名なのか、
手押しポンプの方式名なのかは、よくわからなかった。


このようなポンプはレトロで昭和な感じだけど、
今でも数社が生産をし続けている。


阪神・淡路大震災の際、
井戸水の重要性が再認識され、需要が増えたとのこと。


じゃぶじゃぶ公園を抜けると、
目的地の世田谷区立千歳温水プールに到着。


IMG_0623_RRr.JPG


入場料を払い、着替えてプールに行くと、
正月だというのに結構な賑わい。


この日の朝、10キロぐらい走ったのもあり、
あまり距離は泳げなかった。


いや、ランニングに関係なく、
長距離のスイムがそもそも苦手なのだ。


自由形だと連続で泳ぐのは、50メートルが限界。


本当は全身運動で、体への負担も少ない水泳の方が良いんだけど、
走る方が好きだ。


千歳温水プールにはスパ的なものもあり、
そこでのんびりしたり、また泳いだり。


規模こそ小さいが、ウォータースライダーや流れるプールもある。


流石、世田谷区。


千歳温水プールから親戚の家へと向かう際、
環八を越える。


IMG_0624_RRr.JPG


千歳台の交差点。


左側は芦花公園(都立蘆花恒春園)。


歩道橋から見た千歳清掃工場。


IMG_0625_RRr.JPG


ここでゴミを燃やした際に発生する熱を利用して、
千歳温水プールの水が温められている。


煙突高さは、130メートルだが、
昭和30年夏の操業当時は、もっと低かった。


当時からゴミ処理場としては最先端で、
煙や塵の飛散を最小限に留めていたそうな。


環八を挟んだ反対側にも巨大建造物。


IMG_0630_RRr.JPG


東京ガス廻沢のガスタンク。


かつてはこの界隈は、廻沢(めぐりざわ)という地名だったが、
昭和46年(1971年)に消滅しており、現在は粕谷。


しかしながら、今でもこのガスタンクは、
廻沢ガスタンクと呼ばれることが多い。


正式名称は球形高圧ガスホルダー。


一番最初に建設・設置されたガスタンクは、昭和31年6月に完成。


本体はアメリカで成形され、仮組立の後、
ここで2基組み立てられたが、当時のタンクはもうない。


今は全部で5基ある。


昭和36年のこの付近の写真が掲載された写真集
「1955-1964 写真で見る高度成長期の世田谷」が手元にある。
(数年前に世田谷郷土資料館で購入)


IMG_1099_RRr.JPG


この写真集掲載のタンク建設当初の写真を見ると、
まぁ、長閑な田園風景ですわ。


このガスタンクに関しては、
コチラのサイトに素晴らしい解説が書かれています。


ここから数分歩いて、親戚の家に到着。


ローストビーフ、寿司、お雑煮、
そして、美味しいお酒をたらふく頂きました。


毎日正月だったら、体型がガスタンクになってしまうな。


さて、本記事ですが、当初全くブログに書くつもりはなかったのですが、
八幡山駅付近の廃屋、放置された車を見て、
都会、しかも世田谷区でこのような惨状は、
あまり知られていないと思い綴ってみました。

前の記事: 上田
次の記事: 明治神宮

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.t-shirt-ya.com/blog/cgi/mt-tb.cgi/2707

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)




リンク

プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
Powered by
Movable Type