2008年10月24日更新

#296 『ボディ・ジャック』


ボディ・ジャック.jpg


『ボディ・ジャック』

10/25よりキネカ大森にて
配給会社:太秦




広告代理店でコピーライターの仕事をしているテツは、
過去にやっていた学生運動での挫折感からか、うだつの上らない生活をしていた。
ある日突然、テツは侍の霊にボディ・ジャック(憑依)され、
無理矢理“人捜し”の協力をさせられるが・・・


ってなストーリーなんだけど、
テーマはテツとその家族の再生物語。


ストーリーからは想像出来ないようなテーマであるが故、
この作品を一言で端的に表すのはとても困難だ。


元宣伝マンだった伊藤Pとしては、
宣伝し難い作品だろうなぁ〜って。


この作品のキービジュアル(上記写真)を見てから、
ストーリーをザッと読んだんだけど、
一体どんな映画なのかサッパリ判らなかった。


それがそのまま鑑賞時にも響いてしまった。


入り口がボディ・ジャックという怪奇系なのに、
なんで再生物語なん?って。


正直、その部分にはあまりピンとこなかったんだけど、
かなり滅茶苦茶な設定、展開で、感動以前に笑ってしまった。


まず、テツの大学生時代から映画は始まるんだけど、
テツ役の高橋和也が、20年前のテツをそのまま演じている。


ボディ・ジャック


高橋和也は39才なんで、
当然、ちょっと無理がある。


同じく奥さん役の星ようこも女学生姿で登場。
星ようこは42才なんで、
かなり無理がある。


本人たちも無理があるって判っているんだろうけど、
真面目に演技しているのが笑える。


そして、設定もおかしくて、学生運動があったのは60年代半ばから1970年。


テツは40才ぐらいの中年だから、
物語で描かれている時代は80年代中後半でなくはならない。


なのに登場人物は、携帯電話を普通に使用している。


他にもそりゃねぇーだろう!ってのがあるんだけど、
確信犯的にやっている節があるんで、“オイオイ”って、笑って流せる。


霊が出てくるので、特撮シーンもあるんだけど、それもかなりチープ。
昔の戦隊モノや日テレの「あなたの知らない世界」レベル。


でもこれも低予算を逆手に取った感がある。
予算がないからレトロにしよう!ってね。


後半全てのエピソードが、テツの自宅マンションの一室に集約されるんだけど、
そこで繰り広げられる出来事&演出はコント級で、突っ込みどころ満載。


かと思えば、チャンバラ・シーンがあって、これが結構しっかりと撮られている。


おいおい、いきなり本気モードかい!?って。
『ICHI』の殺陣より面白かった。


ボディ・ジャック


まぁ、かなり奇妙な映画なんだけど、なんとなく笑って許せちゃうんだな。


それはキャストとスタッフが、作品に対して誠実だからなのかな。


取材の際に高橋和也さんが、


「低予算だからこそ、一丸となってやる。それがこの作品の現場にはあった。
 突っ込みどころがあるのも分かっている。それも含めて楽しんで欲しい」


と語っておりました。


高橋和也


※『ボディ・ジャック』高橋和也 インタビュー

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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