![]() 5月9日より丸の内TOEI2ほか全国にて 配給会社:日活 (C)2008 THE CODE プロジェクト |
林海象監督が手掛けたインターネットシネマで、
劇場版としても製作された「探偵事務所5」シリーズの最新作。
川崎にある探偵事務所「探偵事務所5」には、
5から始まる3ケタの番号で呼ばれる探偵たちが所属しており、
各エピソードでその探偵たちが活躍する。
ネットシネマは未見だが、
成宮寛貴(探偵591)、宮迫博之(探偵522)が登場する二部構成の劇場公開作
『探偵事務所5"〜ナンバー5で呼ばれる探偵達の物語〜』は見た。
レトロな雰囲気だけど軽快なテンポを持つ独特な作品だった。
今回は、尾上菊之介演じる暗号解読の天才・探偵507が、
旧日本陸軍によって上海に隠された軍資金のありかを示す暗号に挑む。
![THE CODE](http://www.t-shirt-ya.com/itoup/images/code2.jpg)
プロローグは川崎を舞台に、今までのシリーズに登場した探偵たちがテロ事件にあたる。
スパスパした編集が小気味良く中々の滑り出し!と思ったが、
本題に入り、探偵507が上海に上陸してからトーンがガラッと変わり、べた〜としたテンポに。
これが少々きつくてですね・・・
バサッと切っちゃいたくなった。
切れる訳ないけど。
更に探偵事務所の会長を演じる宍戸錠と、彼と因縁のある椎名次郎との関係設定が、
年齢的な部分でかなり無理があり、それに拍車をかけるようなセリフが連発する。
ハードボイルドな映画なのにどういうことだ?
これはギャグなのか?マジなのか?
おいらは前者を採択しちゃったもんで、もうただただ苦笑い。
だって、松方弘樹が宍戸錠に向かって「坊主、大きくなったなぁ〜」って言うだよ。
笑うよ。
後で実は椎名次郎は亡霊だったという裏設定を聞いたんだけど、
映画見ただけじゃ分かりません・・・
![THE CODE](http://www.t-shirt-ya.com/itoup/images/code3.jpg)
しかしながら、かつての日活の大スター宍戸錠と、
東映の看板俳優だった松方弘樹の共演は、
オールドファンにとってはたまらないのでしょう。
このにくいキャスティングからも林海象監督の映画愛が伝わってくる。
恐らく作品のテンポを落としたのも、
そういった世代にも楽しんでもらいたいという監督の想いがあったんだと思う。
あと、見所はやっぱり尾上菊之助でしょう。
歌舞伎で培った物腰から漂う色気は、現代劇でも健在。
![THE CODE](http://www.t-shirt-ya.com/itoup/images/code5.jpg)
それからヒロインの歌姫・美蘭(メイラン)を演じた稲森いずみの背中が綺麗っす。
名前がメイランなんで、名前が呼ばれる度にレオン・ライ(梅蘭芳)の顔が浮かんで困ったけど。
(これはネタとして無理があるな・・・因みにリア・ディゾンの子供の名前も美蘭<みら>だそーで)
![THE CODE](http://www.t-shirt-ya.com/itoup/images/code4.jpg)
で、もう一つの主人公というべきなのが、タイトルにもなった“暗号”なんだが、
肝となるこの暗号が、もう少し面白く物語に組み込まれていたらもっと良かったのになぁ。
勝手に暗号が解かれていくので、観客は置いてけぼりっす・・・
そして、どうでも良い話ですが、先日久しぶりにルービックキューブをやった。
元々1面しか作れない知能しか持ち合わせてないが、
付属の説明書を見ながら6面にチャレンジしてみた。
いじり出してから2時間経っても完成せず、放り投げました。
そして、いまだ完成していません。
こんな人間に暗号なんて解けるわけないな。
![THE CODE](http://www.t-shirt-ya.com/itoup/images/code6.jpg)
『THE CODE/暗号』
※尾上菊之助 インタビュー テキスト
※【伊藤Pの部屋】#095「監督に聴く」:林海象監督