2010年11月03日更新

#526 『マチェーテ』


マチェーテ

『マチェーテ』

11/6より新宿バルト9ほか全国にて
配給会社:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント




罠にはめられて仕事も妻子も失ってしまった元メキシコ連邦捜査官マチェーテが、
壮絶な復讐劇を繰り広げるアクション映画。


既にご存知だと思うが、“マチェーテ”とは、
クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスが競作した
『グラインドハウス』(07)の上映の際に流れたフェイク予告編のタイトルであり、主人公の名前だ。


フェイクなのでもちろん、本編は存在しない。


しかし、この予告編の反響が凄まじく、今回、晴れて映画化となった。


伊藤Pも『グラインドハウス』を紹介した時に、
このフェイク予告編の映画化を望む記述をしたので、
実際に一本の映画になったのは嬉しい限り。


で、ファンの後押しがなかったら成立しない企画であったのは事実なんだが、
映画『マチェーテ』の誕生には、ロバート・ロドリゲスなりの策略があったようだ。


『マチェーテ』の発想は、『グラインドハウス』の遥か前、
1990年代始めにはすでにあったという。


ジョン・ウー監督の『狼/男たちの挽歌・最終章』、
『ハードボイルド/新男たちの挽歌』を見て感銘を受けたロドリゲスは、
ラテン版の「挽歌」を切望する。


そして、『デスペラード』の撮影で、
後にマチェーテを演じることとなるダニー・トレホと運命的な出会いをする。


マチェーテ


元服役囚で、アルコール&薬物依存症だったという無名のトレホを見たロドリゲスは、
彼こそがマチェーテだと確信。


以来、“映画史上最高にすごい顔の持ち主”トレホと共に、
映画『マチェーテ』を作る機会を伺っていた。


そこに『グラインドハウス』が登場する。
このB級映画へのオマージュが詰まったB級映画に、
B級テイストな『マチェーテ』のフェイク予告編を付ければ、
何かしらの効果生まれて、映画化が実現するのでは?とロドリゲスは考えた。


そして、その狙いは見事に的中。


つまり、『マチェーテ』の映画化は、ロドリゲスなりの戦略があったというわけだ。
正に執念!


そんな魂のこもった『マチェーテ』が面白くないはずがない。


マチェーテ


冒頭、マチェーテがある女性を救出しに行く下りから、絶好調だ。


ナイフを振りかざし、敵の首を豪快にスパスパッと切り落とす。
極めて残酷なシーンなんだけど、何故かあまり痛みを感じない。


ナイフ一本でそう簡単に何人もの人間頭と胴体を一辺に切り離すことなど出来るわけもなく、
あくまでもフィクションとして見られるし、
ジワジワとやられるより、スパッと一瞬で切り落とした方が、痛みを感じる暇がないのかも。


これ以降も、人間の腸を用いたハイセンスなアクションや肉弾戦、
そして、大量の火薬を使用した銃撃戦、クライマックスの一騎打ちとお腹一杯の内容。


また、マチェーテだけでなく、重要な登場人物たちそれぞれに、
復讐へと駆り立てられるエピソードを加えることによって、
アクションにカタルシスが加味されている。


やはり物語あってのアクションだ。


この辺はロドリゲス、流石に熟知している。


そして、個人的に『マチェーテ』で燃えたのが、女優たち。
って、いつも女優に萌えてるけど、今回は特に素晴らしい。


まず、移民関税執行局職員サルタナ役のジェシカ・アルバ。
元々お気に入りの女優さんで、存在そのものがエロいんだが、
『マチェーテ』でのエロさは格別だ。


マチェーテ


ジャケット姿がエロい!
銃を構える姿がエロい!
格闘する姿がエロい!
ベッドで横になる姿がエロい!


別に脱いでいるわけではないのに、なんだこのエロさは。


更に今回はシャワーシーンが!
このチラリズムがたまらん!
って、お前は思春期の童貞高校生か!


まぁ、このシャワーヌードシーンはCGで加工したもので、
ジェシカが脱いでいるわけではないらしいんだけどね。


そんなシャワーシーンよりもエロいと感じたのが、タンクトップ姿。


取り立てて騒ぐほどのことではないのだが、
妙にそそられるのであります。


そして、もう一人、ミシェル・ロドリゲス。


マチェーテ


彼女の名前を一躍有名にした『ガールファイト』(00)の時は、
ただただおっかない面構えだったし、
その後も男勝りでハスッパは女というイメージだった。


そのイメージにちょっと変化をきたしたのが、
『ワイルド・スピード MAX』(09)。
やっぱり男勝りなんだけど、なんかエロい。


「あれ?こんなに色気あったっけ?」って。


続く『アバター』(09)でも彼女の基本スタイルは変わらんのだが、
なんだかエロい。


監禁されたサム・ワーシントンたちを助け出し、
タンクトップ姿で銃を構えながら通路を走るシーンとか、
「た、たまらん!!」って・・・。


あれ・・・。
これもタンクトップだな・・・。


確か、『ワイルド・スピード MAX』でも、
ミシェル・ロドリゲスはタンクトップ姿だったぞ・・・。


つまり、オイラはタンクトップ姿に萌えるということか?


“そ、そういえば!”と、
過去に書いたジェシカ・アルバ出演の『バレンタインデー』(10)の記事を確認すると、


「ジェシカ・アルバのタンクトップ姿かな。
 特にジェシカ・アルバのタンクトップ姿は脳裏に焼きついて離れません。
 最高です。
 どっかにこのシーンの写真ないかな。
 壁紙にしたい。」


という記述が・・・


自分が脚フェチであることは認識していたが、
タンクトップフェチだったとは!!!


30半ばにして、新たな性癖(?)を自覚。


う〜ん、間違いないな。


『マチェーテ』でもミシェル・ロドリゲスはエロいと感じたんだけど、
タンクトップなんだよね・・・。


マチェーテ


しかし、アルバもミシェルもタンクトップ姿が多いんだね。


自分の新たなフェチを開眼させてくれた2大タンクトップ女優だ。


と、大分話が逸れました。


そう『マチェーテ』にはもう一人有名な女優さんが出ております。
リンジー・ローハンです。


マチェーテ


彼女の役柄は素のまんまな感じ。


60年代のヒッピー映画に出ていた女優さんの如く、
バンバン脱ぎまくっている。


その潔さには好感が持てるが、
全身シミとソバカスだらけで、ちーとキツイっす。


タンクトップ着ないし。


でも、リンジーもジェシカやアルバたち同様、
男臭くなりそうな『マチェーテ』を華やかにしているのは間違いない。


この他、珍しく悪役で登場するも基本動かないスティーヴン・セガール
マチェーテ


すっかり老け込んだドン・ジョンソン、
マチェーテ


人種差別主義者の政治家を楽しそうに演じているロバート・デ・ニーロ
マチェーテ


と、オッサン率高のキャスティング。


やっぱりジェシカ、ミシェル、リンジーの役割は重要だ・・・。


それにしても、ロバート・ロドリゲスは幸せな監督だと思う。


本作でも豪華キャストを使ってやりたいことをやりまくっている。


自分が撮りたいと思う映画を好きなように撮ることの出来る、
数少ない映画監督の一人でしょう。


因みに『マチェーテ』は、
ロドリゲス作品の編集を務めてきたイーサン・マニキスとの共同監督作。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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