2017年11月10日更新

浜田省吾

浜田省吾。


まさか日本人アーティストに、43歳になってからはまるとは思わなかった。


ガキの頃は、聴いていましたよ。
「ザ・ベストテン」「歌のトップテン」の曲を。


「クイズドレミファドン!」だって、そこそこ答えられた。


そんな中、小学5年ぐらいから洋画のサントラやビートルズを聴き始め、
次第に洋楽にも触れるようになった。


中高時代は、中村あゆみ、BOOWY、ブルーハーツ、
プリンセスプリンセス、渡辺美里とかも聴いてはいたが、
同時期に友達の影響で、レッド・ツェッペリン、デフ・レパードといったHR/HMに触れ、
完全に虜に。


メタリカとか衝撃的だった。


以降、全く邦楽を聴かなくなった。


大学生になってからは、HR/HMを聴きつつ、
部活(軽音楽部)の影響で、70年代ロック、更にはファンク、ソウルと幅を広げた。
そこに邦楽はなかった。


社会人になってからは、沖縄へ行ったことから、沖縄のBEGIN、りんけんバンド、
70年代ロック色の濃いスーパーフライ、Do As Infinityあたりは聴いていた。


でも根底はずっとHR/HMや70年代ロック。


そして、2017年。
浜田省吾と出会った。


きっかけは、「海 2016」


近年、海でギターを弾く際はTUBEがマストだったが、難しい。
なんてことをボヤいたら、
浜田省吾の大ファンである悪友Iの奥さんであるチエちゃんが、
「だったら浜田省吾は?『MONEY』とか、いとおっちさん好きそう」と薦めてくれた。


その時は、「ふ〜ん」程度だったけど、
今年の正月、ギターを手にした時にこの件を思い出し、
YouTubeで「MONEY」のライブ映像を、
続けて「J.BOY」のライブ映像を見て、驚いた。








完全なるロック。


浜田省吾の曲で唯一、なんとなく知っていたのが、
ドラマ『愛という名のもとに』の主題歌「悲しみは雪のように」。


バラードであるこの曲のイメージが強かったので、
こんなにもロック色が強いとは思いもよらなかった。


大好物のツインギターだし。


「海 2017 PART2」で書いた通り、
最初はこのギターに着目していたんだが、
浜田省吾の曲に触れるにつれ、徐々に曲そのものが好きになって行った。


なんでこんなにもすんなりと浜田省吾の世界に入れたのか?


その理由は、明白。
浜田省吾が影響を受けたアーティストを小生も好んで聴いていたから。


ロックにサックスを大々的に取り入れている点は、
明らかにブルース・スプリングスティーン(ボス)。


「終わりなき疾走」は、浜田版「Born to Run」だ。





カップヌードルのCMソングで、浜田省吾初のヒットソングとして知られる
「風を感じて」のイントロは、ジャクソン・ブラウンの「Running On Empty」。





ボス、ジャクソン・ブラウンは、
小生が学生の時に良く聴いていたお気に入りのアーティスト。


特にジャクソン・ブラウンは、大好きなイーグルスとの関係が深いし、
イーグルス同様、ウエストコーストロックを語る上で、
避けては通れない存在なんで、そこそこ聴き込んだ。


この2人から浜田省吾が影響を受けたのはすぐに分かった。


更に浜田省吾のデビュー曲「路地裏の少年」には、
ボブ・ディランの名曲「風に吹かれて」が登場する。


全アルバムは聴いていないが、ボブ・ディランも代表作は聴いている。


「モノクロームの虹」のイントロ(コード進行Am→F)、
ギターをかき鳴らして歌うスタイルは、
ボブ・ディランが無実の罪で投獄された黒人ボクサー、
ルービン・カーターのことを歌った「ハリケーン」と一緒。





因みにルービン・カーターの伝記映画「ザ・ハリケーン」は、
アッシが宣伝を担当しました。


カーターを演じたデンゼル・ワシントンは、
この年のアカデミー主演男優賞受賞が確実視されていたんだけど、
「アメリカン・ビューティー」のケヴィン・スペイシーが受賞した。


授賞式当日、「ザ・ハリケーン」の配給元であるGAGA宣伝部で、
WOWOWの生中継を見ていたんだが、
ケヴィン・スペイシーの名が読み上げられた瞬間のGAGAの方々の溜息は、
今でも忘れられない。


話を戻そう。
浜田省吾が自らのルーツを辿るのに手っ取り早いのが、
アルバム「My First Love」収録の「初恋」。


浜田省吾がロックにはまるきっかけとなったビートルズを始め、
ボブ・ディラン、ヤング・ラスカルズ、
ビーチボーイズ、モータウンサウンド、メンフィス・サウンド、
LOVE&PEACE、ROCK‘N'ROLL(ウッドストック)、
ブルース・スプリングスティーン、ジャクソンン・ブラウン…
といった人名やロックに関するワードが登場する。


歌詞だけでなく「初恋」のフレーズ、アレンジには、
様々なロックへのオマージュが散りばめらていてる。


これらの音楽は、小生も全部通過している。


「家路」ではTOTOのスティーブ・ルカサーがソロを弾いている。


TOTOはライブに行くほど大好きなバンド。


【関連記事】
「TOTO 2016年3月7日(月)日本武道館 ライブレポート」


「家路」収録アルバムの「Home Bound」には、
スティーリー・ダン、ドゥービー・ブラザーズのジェフ・バクスターも参加!


ジェフ・バクスターの直筆サイン入りエピフォンのエレアコ持ってます。


1981年発表後、1992年にセルフカバーされた「悲しみは雪のように」は、
誰も言及していないけど、絶対にデフ・レパードの「Hysetria」を意識している。
音の造り方が一緒。





これだけ自分の好みのアーティストと浜田省吾が影響を受けたアーティストが被れば、
浜田省吾が好きになるのは必然。


そして、聴き込むにつれ浜田省吾が紡ぎだす歌詞に感銘を受けるようになった。


「恋は魔法さ」→神戸への思い。
「君と歩いた道」→妻への思い。
「夢のつづき」→子供への思い。(浜田省吾に子供はいない)
「光と影の季節」→ファンへの思い。


励みになるのが「日はまた昇る」。


今日まで何度も厄介だったけど、今もこうして暮らせている。
これからも大丈夫。


闇の先に何がある誰もわからない。
今日を大切を生きて行きたい。


川渡って、谷を抜け、山を越えていく。
それが人生。

※カスラック対策で、歌詞はそのまま記載しません。


我が人生とのシンクロ。
自分の人生に寄り添える曲だ。


で、「日はまた昇る」のライブ盤では、
ボブ・ディランのバックを経て、
アメリカを代表するロックバンドになった
ザ・バンドの超名曲「The Weight」を彷彿する旋律が流れる。



THE STAPLE SINGERSと共演のこのバージョンは秀逸!


トドメは、「I am a Father」。
その刺さり具合は、サソリの一撃!


時任三郎、吹越満出演のPVを見て何度涙したことか。





この曲はヤバイ。


これ以外にも浜田省吾は、名曲の宝庫。


ライブ盤も凄い。


名義上バンド形態ではないけど、
浜田省吾を長年支えるギターの町支寛二、サックスの古村敏比古たちの、
ライブ盤での名演の素晴らしさは筆舌に尽くし難い。


ライブ行きてぇ〜。


浜田省吾ファン歴は、赤ちゃんレベルだけど、
吸収率はスポンジ級。


浜田省吾に出会えて、本当に良かった。




【その他、浜田省吾にまつわる話】


私の友人である光武蔵人監督作『サムライ・アベンジャー/復讐剣 盲狼』
『女体銃 ガン・ウーマン/GUN WOMAN』の配給会社マクザムのSさんとは、
知り合ってから10年ぐらいになるが、
なんとSさんが大の浜田省吾ファンであることが判明。


いつか悪友Iと奥さんのチエちゃんと、
酒を飲みながら浜田省吾談義をしたい。




名曲「日はまた昇る」、90年リリースのアルバム「誰がために鐘は鳴る」など、
浜田省吾はアーネスト・ヘミングウェイの作品からタイトルを取っている。
「誰がために鐘は鳴る」の1曲目「MY OLD 50'S GUITAR」にはヘミングウェイが登場する。


大学生の時の選択科目は、米文学でヘミングウェイをそこそこ読んだ。
映画少年だったんで、もちろんヘミングウェイの小説を映画化した「誰がために鐘は鳴る」、
「陽はまた昇る」も見ております。




今年の9月に発売された「The Moonlight Cats Radio Show Vol. 1&2」は、
スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイらモータウンソング、キャロル・キングなど、
浜田省吾が少年時代好んで聴いていた曲のカバーミニアルバム。


スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイは、
大学生に所属していた軽音楽部で、よく演奏されていた。


久しくマーヴィン・ゲイとか聴いていなかったけど、
このミニアルバムきっかけで久々にアルバムを引っ張り出してきた。




浜田省吾のファンになり、熱く語るアッシに対して、
メタル仲間のナレーター佐藤アサトは、「キモイ」という。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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