2018年04月12日更新

#721『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ 〜拉麺大乱〜』

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『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜』
2018年4月13日(金)より全国東宝系にて
配給:東宝
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK2018


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ふたば幼稚園。
いつものようにマサオくんが、いじめられそうになる。
しかし、マサオくんは毅然と立ち向かい、いじめっ子を一蹴。


それを見ていたしんのすけ、風間くん、ネネちゃん、ボーちゃんは、
「いつものマサオくんじゃない!」と驚く。


気になったしんちゃんたちが、マサオくんのあとをつけると、
春日部にある中華街アイヤータウンへと行き着いた。


マサオくんは、アイヤータウンにある飲食店の店主である師匠から、
伝説のカンフー“ぷにぷに拳”を習っていた。


マサオくんの誘いや、
しんのすけが師匠に師事する美人カンフーガールの玉蘭(タマ・ラン)に惹かれたこともあり、
みんなで“ぷにぷに拳”を修行することに。


その頃、アイヤータウンでは、
一度食べたら病み付きになるブラックパンダーラーメンが大流行。


しかし、そのラーメンは食べた人を凶暴化する作用があった!


ブラックパンダーラーメンは、師匠の店のみならずアイヤータウンを飲み込み、
更には春日部にまで勢力を伸ばし、人々を狂乱状態へと陥れた。


世の平静を保つべく、“ぷにぷに拳”を武器にカスカベ防衛隊が立ち上がる!


「クレヨンしんちゃん」の劇場版第26作目。
監督は高橋渉。


2013年『バカうまっ!B級グルメサバイバル!!』橋本昌和監督
2014年『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』高橋渉監督
2015年『オラの引越し物語 サボテン大襲撃』橋本昌和監督
2016年『クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』高橋渉監督
2017年『映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』橋本昌和監督


ここ6年間は橋本昌和監督と高橋渉監督の完全交代制。


この2人の監督作は安定したクォリティを保っており、どれも良作だった。


で、『爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜』も中々良くできていて、
約104分、中だるみすることなく見る事が出来た。


本作はタイトルからも分かるとおり、カンフーが重要なモチーフになっている。


ジャッキー・チェンの映画で育ってきた身としては、
カンフーの扱い方がとても重要。


ちょっと古いが『少林少女』みたいに、
カンフー映画へのリスペクトが微塵も感じられないのは困る。


しかしながら、マサオくんが『プロジェクトA』のテーマを口ずさんだり、
師匠の風貌が『ドランクモンキー 酔拳』のユエン・シャオティエンを彷彿させたりと、
ツボは押さえられているし、トータルのカンフー描写も全く問題なかった。





だけど、不満も幾つかある。


まず、ギャグが圧倒的に少ない。
ほぼ笑うことはなかった。


「クレしん」はギャグマンガであることを忘れないで欲しい。


それからこれは完全に個人的な嗜好なので、
ファンの方には申し訳ないんだけど、
ゲストで登場するみやぞんが苦手で…。


あの嘘くさい無理矢理な笑顔を見るとゾッとする。


まぁ、とにかく明るい安村や日本エレキテル連合など、
劇場版「クレしん」にゲスト出演した芸人は、
すぐに消えることが多いので、みやぞんも年内には…。


因みにとにかく明るい安村さんとは、
文春砲を食らった後、仕事をしたことがある。


雪が舞う極寒の野外ロケでも、パンイチ。
プロだなぁ〜。
浮上して欲しい。


閑話休題。


不満点というか要望。


ななこおねいさんにも、
ブラックパンダーラーメンを食べて凶暴化して欲しかった。


というのは、イマイチ今回、しんのすけに火が点かないんだよね。


しんのすけにとって重要な人物が、
ブラックパンダーラーメンを食べて凶暴になるんだけど、
しんのすけはそこまでの反応を示さない。


元々そのキャラが、
しんのすけに対して凶暴なところがあるからかもしれない。


なので、優しいななこおねいさんが豹変したら、
しんのすけが驚いて、
“「オトナ帝国の逆襲」の階段駆け上がり級”のやる気モードになるかなって。


そして、ネタバレになるから詳細は書けないんだが、
カンフー映画ならば、“闘い”にもっと重きを置いて欲しかった。


カンフー映画の真骨頂は、ラストのボスとの長めの戦い。


圧倒的な強さを誇る敵に立ち向かい、
やられながらも最終的に勝利を得る。


それがないから本作はカンフー映画と謳っているのに、
あんまりスカッとしないんだよね。


オチのつけ方も「それ?」って。
序盤に布石を打ったつもりかもしれないけど、
「あぁ〜!そういうこと!」という感心は生まれない。


てな感じで物足りなさとか不満は、
長年劇場版「クレヨンしんちゃん」を見続けてきたオッサンの老害。
好きが高じて求め過ぎているのも確か。


先述の通り、退屈なんてしないし、
普通に面白いです。


なお、本作は初日が13日の金曜日です。
子供向けの映画なのになぜぇ!?

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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